〜創作活動が作り出す若さと元気〜平均年齢85歳の''アーティスト''たち

公社のこと2025.02.26広報担当

〜創作活動が作り出す若さと元気〜平均年齢85歳の''アーティスト''たち

「いつまでも、いきいきと、生きがいを持って、日々の暮らしを豊かに過ごしたい」
神奈川県住宅供給公社の介護付有料老人ホーム「ヴィンテージ・ヴィラ」にお住まいの方たちがアートを通じて『生きがい』を見つけ、シニアライフを楽しんでいます。

〜創作活動が作り出す若さと元気〜平均年齢85歳の"アーティスト"たち
ヴィンテージ・ヴィラ取り組み動画(https://youtu.be/uQsoS2-M498

「ヴィンテージ・ヴィラ」は神奈川県住宅供給公社が1990年に公的住宅供給機関としては全国で初めて開設した介護付有料老人ホーム。その後4物件増え、現在、神奈川県内の5箇所にあります。

ヴィンテージ・ヴィラでは、人生100歳時代における健康寿命の延伸に向けて、
『食事』
『運動』
『生きがい』
の3つの取り組みを推進しています。

お住まいの方々も上質でアットホームな空間で、サークル活動や趣味など、様々なアクティビティを楽しんでいただけるようにしています。

ヴィンテージ・ヴィラでは入居者に『生きがい』を感じていただくことが健康寿命延伸につながると考えの下に、2015年から『ヴィンテージ・ヴィラ アートの発表会』をスタートしました。

150925_110.jpg2015年の第1回目のアートの発表会(県立音楽堂)


絵画や書道、陶芸などに取り組む方々のサークルの応援はしていましたが、発表の場ができたことで、さらに強く『生きがい』を感じていただくようになりました。

2024年も平均年齢85歳のアーティストたちによる作品の制作が進められました。そのいくつかの現場を見せていただきましたのでご紹介します。

絵手紙創作(ヴィンテージ・ヴィラ向ヶ丘遊園)

「ヴィンテージ・ヴィラ向ヶ丘遊園」(川崎市多摩区)では絵手紙の創作が行われていました。
絵手紙を入居をきっかけに始めた方も多く、季節の花や果物などのモチーフを、心をこめて描いていました。。

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「私は字を書いたり絵を描いたりするのは苦手で。でも始めてみると下手なりに描くことが楽しくなってきました。」

書道創作(ヴィンテージ・ヴィラ向ヶ丘遊園)

長い人生で続けてきた趣味を活かしながら、この場所でまた新たな作品を生み出していきます。

2.jpg「アートの発表会に作品を出すことは励みになります。見る側としてもみなさんの努力の結果や実りも拝見できるのがいいですね。」

■折り紙創作(ヴィンテージ・ヴィラ向ヶ丘遊園)

90歳を過ぎても、創作意欲は衰えず、元気に作品を作り続けています。

3.jpg「折り紙を折るのが好き。楽しいです。」

■ぬいぐるみ創作(ヴィンテージ・ヴィラ横須賀)

「ヴィンテージ・ヴィラ横須賀」(横須賀市)では、タオルを使ったうさぎと犬のぬいぐるみを創作。

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■フラワーリングアレンジメント創作(ヴィンテージ・ヴィラ相模原)

「ヴィンテージ・ヴィラ相模原」(相模原市南区)では、フラワーリングのアレンジメントを創作しています。

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■フラワーアレンジメント創作(ヴィンテージ・ヴィラ洋光台)

「ヴィンテージ・ヴィラ洋光台」(磯子区)ではフラワーアレンジメントを創作しています。
直感を大切に、自由な発想で創作していくことで脳の活性化にもつながります。
趣味の合う仲間と一緒に楽しむことで、入居者同士のつながりが広がっていきます。

7.jpg「館内で作るので、出来上がった作品をそのまま部屋に持って帰れるのがいいですね。」

■絵画創作(ヴィンテージ・ヴィラ横浜)

「ヴィンテージ・ヴィラ横浜」(横浜市旭区)には、本格的な絵や陶芸などの創作ができるスペースがあり、油絵や水彩画の作品を手がけています。
豊かな緑あふれる周辺環境や、旅行に行った思い出の風景など思い思いのモチーフをキャンバスに描きます。
このように、生涯、自分の趣味を続けることのできる環境がここには揃っています。

8.jpg「アートの発表会は良い機会です。毎年参加しています。」

9.jpg「絵画など趣味を持っていると他の入居者の方と話す機会にもなります。どんどんつながりが広がるという意味でも趣味を持つことは良いことだと思います。」

10.jpg「展示会や展覧会があると創作の励みになります。自分で描く楽しみもありますが、自分の作品を展示して人に見てもらったほうが嬉しいです。」

■オブジェ創作(トレクォーレ横浜 若葉台)

「トレクォーレ横浜若葉台」(横浜市旭区)では、入居者が黄色いテープをオブジェに貼り付けていきます。どんな作品ができあがるのでしょうか。

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第6回ヴィンテージ・ヴィラ アートの発表会

晴れやかな秋空が広がる10月初旬、神奈川県民ホール(横浜市中区)で、今年で第6回目になる、ヴィンテージ・ヴィラ アートの発表会が始まりました。

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5つの「ヴィンテージ・ヴィラ」と、介護専用型提携施設「トレクォーレ」で暮らす方々による、260点の作品が展示・公開されました。

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入り口でまず出会うのが、「トレクォーレ横浜 若葉台」のみなさんでつくった大きなキリンの親子。黄色いテープはこの色を出すためだったんですね。

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絵画や書道、陶芸やキルティング、木工やフラワーアレンジメントなど、それぞれの入居者が情熱を注いだ作品に圧倒されます。

サークルで作った作品や個人で作った作品の数々。これらは、ヴィンテージ・ヴィラの生活の中で育んだ『生きがい』への取り組みの成果です。

会場には初日から多くの来場者が訪れ、入居者の作品を興味津々に鑑賞していました。

絵画を描いていたヴィンテージ・ヴィラ横浜のみなさんと、絵手紙を描いた「ヴィンテージ・ヴィラ向ヶ丘遊園」のみなさん。実際に自分の作品の展示を鑑賞しています。感想をお聞きしました。

14.jpg「この発表会を機会に、この後、近くの中華街に行って1杯やろうかという酒の肴にさせていただいています(笑)大変、有意義だと思います。」

15.jpg「今回、2回目の参加になりますが、1年に一度でもこういう発表会があるというのは創作をする上で励みになります。」

16.jpg「絵手紙を指導してくれた先生のおかげで、最初の頃よりは少し上手く描けるようになったかな?と思う段階なので、まだまだずっと続けていきたいと思っています。」

この日は、神奈川県の黒岩知事も会場を訪れました。平均年齢85歳のアーティストたちがつくったプロ顔負けの作品に時間を忘れ、見入りました。

■インタビュー:アートの発表会を鑑賞して(神奈川県 黒岩祐治知事)

「正直、実際に鑑賞してビックリしました。入口には大きなキリンがあって、そこから度肝を抜かれて。一つ一つの作品を見ていると本当にプロが描いた絵なのかな?とかプロが作った陶芸なのかな?作品なのかな?と思うような作品が並んでいて、これはすごいことが起きているなと感じました。私自身も絵を描く時はすごく集中し、他のことを何も考えない。作品が出来上がると達成感とか爽快感もあって、そして一つの作品になって残る。そういう喜びにつながります。こちらの作品も作るプロセスの中で、きっとそういう楽しい思い出がいっぱいあったと思います。そういったことによって、みなさん元気になっていく。こういった『生きがい』の取り組みをもっと広げていって、来年さらに素晴らしい作品を出展できるように頑張っていただきたいと思います。」

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■あなたにとってアートの発表会とは?

「次の発表会まで、1年間また上手くなろうかな、なりたいなという気持ちが力になります。」

「お花のアレンジメントがあると部屋から出て行って、みなさんとおしゃべりできるのがいいですね。」

「みなさんに作品を見ていただくという楽しみです。」

「アートの発表会という目標があると励みになります。気持ちが違います(笑)」

17.jpg「楽しく老後を過ごしたいという気持ちがあります。好きなことをやっている時に他のことをすっかり忘れて楽しく老後を過ごすことができれば、それが『生きがい』だなと思っています」

アートの発表会で創造性が刺激されたアーティストたち。創作を通じて自分らしい時間を過ごすことはもちろん、来年の発表会に向けて次の作品の構成を練っていくことが、生きがいにつながっています。

いつまでも元気に、自由で、自分らしい生活を続けることができる環境づくりを目指す、神奈川県住宅供給公社。お住まいの方の声が、その取り組みをまた後押ししてくれるのです。

「アートの発表会」の全作品はこちらでご覧いただけます。
https://vintage-villa.net/art/

関連サイト

ヴィンテージ・ヴィラWEBサイト
https://vintage-villa.net/

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