住まいとくらし~団地のコミュニティ~
団地コラム2024.01.16
集会所
ほとんどの団地には集会所(または集会室)があります。会合や行事を行うことのできる共同の建物または部屋です。入居者が手軽に利用でき、入居者同士の交流の場として使われています。
昭和20年~50年代までは自治会や子供会のイベントや団地のお祭りやその準備などで使われていましたが、超少子高齢化が進むにつれ、利用が少なくなってきている団地もあります。
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団地ができたばかりのころは子育て世代の入居者も多く、子どもたちの七夕や主婦の習い事など、様々な用途に使われてきました(1枚目は公社30年史より、2枚目は公社20年史より)
神奈川県住宅供給公社では2016年に団地活性サポーター制度を設定、大学生が団地に住みながら、大学での専門分野を活かし地域コミュニティを活性化するプロジェクトです。(大学との連携|神奈川県住宅供給公社 (kanagawa-jk.or.jp))団地活性サポーターが開催する各専門分野を活かしたイベントや地域の高齢者向けや子供向けなどのイベントの多くは集会所での開催。若い力で団地を盛り上げています。
浦賀団地の団地活性サポーターは神奈川県立保健福祉大学の学生。団地に住む高齢者を対象とした「認知症予防セミナー」を開催するなど、コミュニティ活性化に活躍中
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高齢者の孤食を防ぎたいという思いで2019年1月から、団地内の集会所で毎月1回の開催を続けている
緑ヶ丘団地の団地活性サポーターは東京工芸大学の学生。2022年6月から地域での交流の場「ミドリバ」を月一回の頻度で開催。集会所を「みんなの居場所」として活用する試みで、団地活性サポーター自身が企画・運営。
公社の賃貸では、学生だけでなく、地域や自治会、プロの演奏家や現役ママの団体などと一緒にイベントを開催するなど、集会所・集会室はコミュニティの活性のため、いろいろな催しが行われ、活用されています。
公社では『音楽』をきっかけにした、コミュニティの機会提供の取り組みを「団地ミニコンサート」として、2016年から行っています。
「団地ミニコンサート」の観覧に来ること自体がお住まいの方同士でお話しする機会となる
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子供向けイベントや大人向けイベントなどさまざまなイベントが開催されています。
座間東原団地(座間市)では集会所の内装リフォームをイベントとして開催。団地の住民や地域の方、地元の中学生などが一緒になって、地域交流拠点の集会所としてリニューアル!
今後は、集会所を多世代交流スペースや学習支援の場として、これまで以上に活用することとしています
リニューアルにおける壁の塗装は地元中学の美術部にも声をかけ、地域のイベントとして開催
商店街
人口減少と消費減退により空き店舗となった団地商店街の区画で地元NPO法人が多世代交流拠点として運営する団地も。団地は単なる住宅の集まりでなく、集会所や商店街、教育施設など多様な施設が集まっています。これからの団地はそういった団地の共用部分にあたる部分を活用し、地域のコミュニティ作りの場として再利用されていくのではないでしょうか。
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二宮団地にある百合が丘商店街では、空き店舗を利用した地域住民の交流拠点の『コミュナルダイニング』でシェアキッチン企画(1枚目)や「歌声ダイニング」(2枚目)を開催しています。
■竹山団地(横浜市緑区)
2023年5月、団地住民も利用できる「神奈川大学サッカー部食堂」をスタート。「スパイス料理教室」や理学療法士が運動を指導する「介護予防教室」などを開催しています。
相武台団地(相模原市南区)では、2015(平成27)年9月に「グリーンラウンジ・プロジェクト」をスタート。シャッター街化が進む商店街や少子高齢化が著しい団地の活性化を図る空店舗を活用した取り組みで、カフェや学童保育、放課後等デイサービスなどが参加し、商店街ににぎわいを創出しています。
商店街のけやき広場では、定期的にこども食堂(1枚目)やラジオ体操(2枚目)などを開催しています。
若葉台団地(横浜市旭区)の「ショッピングタウンわかば」には、地元NPO法人が運営する多世代交流拠点はふらっと訪れた方がのんびり話しながら過ごせるスペース。また、多様多機能交流拠点では、さまざまなイベントを開催し、地域のコミュニティ作りに活かされています。
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地域の方の憩いの場の多世代交流拠点「ひまわり」(1枚目)、多様多機能交流拠点の「Wakka」(2枚目)は、多様性活動スペース、学習・ワーキングスペース、多目的小部屋、ブックカフェスペースと4つのスペースに分かれています。
シェアラウンジ ~第2のリビング~
近年の新築物件にはイベントや打合せ、集会といった団体利用が前提ではなく、予定がないときは入居者が自由に使えるシェアラウンジがあります。これまでの集会所や集会室のように普段カギがかかっている空間ではなく、オープンスペースであり、テレワークや入居者同士の交流の場としても使われています。
コミュニティ醸成のためのスタッフが常駐する物件もあります。
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居住者専用の共用シェアラウンジ(1枚目)や居住者専用の貸切ラウンジ(2枚目)があり、住民交流イベントなどが開催されています。
居住者専用の共用シェアラウンジがあり、子育て応援イベントなどの会場にもなっています。
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2023年10月に竣工したばかりの「フロール横浜三ツ沢」にも居住者専用のシェアラウンジがあり、今後の活用が期待されています。