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多世代居住コミュニティの実現に向けて、「まちづくりコーディネーター」として、「学研ココファン弥勒寺」にお伺いしました。

2024.03.04

神奈川県では、多世代居住のまちづくりに取り組む住民活動グループや市町村を応援するため、「多世代居住のまちづくり推進事業」を行っています。当事業では、「多世代居住のまちづくり」を推進するキーマン等の人材育成と、県民の皆様の自発的なまちづくりの活動に対し、専門的な立場からの助言・サポートが得られるよう、講師やコーディネーターを派遣して支援する「まちづくりコーディネーター派遣」に取り組んでいます。(神奈川県:多世代居住のまちづくり推進事業

今回、このコーディネーターとして、2月15日(木)、公社職員が藤沢市内のサービス付き高齢者向け住宅「学研ココファン弥勒寺」(藤沢市弥勒寺1-23-10)にお招きいただきました。「ココファン弥勒寺」は2020年4月オープン。「藤沢」駅北口より徒歩15分に位置するサービス付き高齢者向け住宅です。近隣にはスーパーやクリニックがあり、とても便利な環境です。

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落ち着いた色合いの外観で、5階建ての「ココファン弥勒寺」

これまで入居者と地域の方との共存を目指し、イベントなどを開催してきましたが、オープンから4年近くたち、活動に課題も見えてきたようです。現在、施設内外のイベントやアクティビティ等の企画立案は施設の職員で行っていますが、他の業務もあり時間的な制約もあることから継続していくことが困難で、何か良い方法はないかと模索しているとのこと。今後は、「ココファン弥勒寺」の入居者と周辺地域の方との交流、施設を利用した多世代交流や共生型コミュニティ形成支援についてアドバイスをいただきたいと、このコーディネーターの派遣を依頼したとのことでした。

この日集まったのは、「ココファン弥勒寺」の職員と入居者、藤沢市村岡地域包括センターの社会福祉士、地域の老人会の方など10名。

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まずは、公社の取り組み事例を公社職員が「まちづくりコーディネーター」として説明

まず、初めに公社団地での「相武台団地」(相模原市南区)、「座間東原団地」(座間市)、「浦賀団地」(横須賀市)の取り組み実績を1時間ほど紹介。

『第12回健康寿命をのばそう!アワード』で「厚生労働大臣 優秀賞」を受賞した「相武台団地」(相模原南区)での、北里大学や相武台地域包括支援センターと協働して活動している産学官協働の健康まちづくり「ステップアッププロジェクト」の紹介。サービス付き高齢者向け住宅「コンチェラート相武台」内の地域交流スペースで行っている地域包括支援センターと連携した介護予防体操や団地の商店街と連携したマルシェや自治会や商店会が協働して開催しているお祭り、多世代交流拠点「ユソーレ相武台」での官民協働「みんなの保健室」の活動などを紹介しました。

座間東原団地は、近年、高齢化や生活スタイルの変化などで使用頻度が下がっている集会所をリニューアルし、団地自治会や社会福祉協議会、地域包括支援センター、近隣の中学生も巻き込み、この集会所を団地周辺地域の住民を含めたコミュニティ拠点へと進化させる取り組みを紹介。茶話会からコミュニティ形成をスタートし、今では定期的なイベントを行うまでになりました。

浦賀団地では、神奈川県立保健福祉大学と連携により、学生が団地の住みながら地域活動を行っている団地活性サポーターの話などを紹介しました。

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皆さん、メモを取りながら興味深く話を聞いてくれました。


公社の取り組みの特徴は「良好なコミュニティの形成」を軸にするところは共通ですが、それぞれの団地の動きはそれぞれが異なっていること。

公社では団地の規模や立地、地域に合わせた取り組みを行っています。また、公社単独ではなく、住民、地域住民、自治会、福祉関連団体、行政、大学や学生などと協働していることも特徴と言えます。

公社の取り組み説明のあとは、1時間ほど今後の「ココファン弥勒寺」について、参加者全員でワークを行いました。

「ココファン弥勒寺」の課題は、1事業者だけでは解決できることではなく、垣根を超える協働が必要。また短期で成果を出すことは難しく、継続的に行っていくことが、まちの未来を切り拓くのでは?とアドバイスを送りました。

老人会の方からは「高齢者にとっては、あそこに行ったら誰かいるといったような、集まれる場所がほしい。みんな誰かと会話をしたいと思っている。この施設がそういった機能を持って、地域の居場所としての役割を持っていただけるとありがたい。」など意見も出ました。

入居者と地域の方の交流については、座間東原団地の茶話会を参考に、地域のカフェとして施設を開放し、カフェのスタッフを入居者が行うなど検討してみては?などいろんなアイデアも出てきました。入居者の方からも「昔からこの地域に住んでいないので、地域の方ともっと触れ合いたいと思っていました。今日の話で自分も何かやってみたいと感じました。」と活動に前向きな声も聴かれました。

ただ、最初からカフェなど定期的に開催を決定するのではなく、まずは、試行開催などゆるーく始めてみるほうがハードルも低く、長期的な目で進めていったほうがよいのでは?など、円滑に進められる方法をみんなで話合いました。

藤沢市村岡地域包括センターの方から地域をよく知る民生委員や地域活動をされている団体などを紹介していただけることになり、あっという間に1時間が経ち、「ココファン弥勒寺」の職員の方からは、「まずは、カフェの開催を目標に、いろんな方に相談し、地域の方たちと協働していきたいと思います。皆さんの色々な意見が聞けて前に進むことができました。」と会は終了しました。

今回、公社がまちづくりコーディネーターとしてお伺いしましたが、地域の方たちだけで話をするのではなく、他の地域での実例などの話を交えながら、第三者が客観的な立場で意見を出すことにより話が前に進むこともあると感じました。今回の会で少しでもこれからの活動へのヒントや気づきになればと思います。これからも公社の取り組み実績など、さまざまな人や地域と共有していきたいと思います。

IMG_2846.JPGいろんな立場の方がそれぞれの想いを語り、皆様にとって有意義な時間になったのではないかと感じました。

関連WEBページ

・相武台団地

ステップアッププロジェクトの『足腰人間ドック』で目指そう!健康長寿!(2023.10.27)
https://www.kousha-chintai.com/blog/efforts/post-42.php
多世代が集う交流拠点「相武台団地」(2022.04.14)
https://www.kousha-chintai.com/blog/efforts/post-9.php

・座間東原団地

地域交流の拠点として生まれ変わります!座間東原団地の集会所の内装をリフォーム!(2023.10.16)
https://www.kousha-chintai.com/blog/efforts/post-37.php
地域向けイベント「座間東原団地ふれあい祭り」開催(2023.04.05)
https://www.kousha-chintai.com/blog/efforts/post-26.php

・浦賀団地

団地住民の交流の場!浦賀団地「どんぶりの会」団地活性サポーター主催で開催!(2023.10.05)
https://www.kousha-chintai.com/blog/efforts/post-41.php
入居者向けイベント「浦賀団地活性サポーターによる~認知症予防セミナー~」開催(2022.11.28)
https://www.kousha-chintai.com/blog/efforts/post-16.php